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キーンコーンカーンコーン！
「信兄ちゃん！」
「大丈夫、まだ予鈴だ！」
ほらな、追い付かれただろ？
「セ、セーフ」
「いや、アウトだ瀬端。さっさと席に付け、ホームルーム始めるぞ」
「はーい」
チッ！裁縫道具を取りに行ってた分タイムロスだったか。まあ、そんなことはどうでもいい。今は、弟のために体操服の修復に全力を尽くすだけだ!!
「これで、ホームルームを終わる。日直」
起立、礼、着席。
ああ、俺は頑張ったよ。普通に破けているだけなら、簡単だった体操服を机のしたで直していると、新たな穴を発見してしまうではないか!!･･････勿論、直さないわけがない。
今の時期、周りは受験勉強で大忙しだが。俺は、裁縫で大忙しだった。
先生は、形としては授業をやっているが、その科目の勉強をしようがしまいが注意などしてこない。
「まあ、自分達で好きにやれば」状態である。
そんなわけで、裁縫しようが注意されないのダ！
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