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台所へ行くと、ぐったりとした、オカンがいた。
壁には食べ物が投げつけられてあり、食器が割れて、部屋中ぐちゃぐちゃになってあった。
そこには、今朝いたはずの、親父の姿はなかった。
「オカン…どないしたん…?顔に傷…ついてるやん…」
オトンは、小さな手でおばあちゃんの顔の傷を触った。
「大志…大丈夫よ…少し、荒い喧嘩になっただけ…大志は優しいね…大志…話があるの。聞いてくれる…?」
おばあちゃんは、静かにそう言うと、オトンの頭を撫で始めた。
「…ぅン…僕…聞くよ…」
そう言い、微笑んだ。
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