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AM01:50
特殊傭兵大隊(桜花戦隊)福島駐屯地
「全員、完全武装のまま次の指令があるまで待機せよ」
「なぁ、俺達このまんまここにいて、いいのかなぁ?福島市内の方なんか空が真っ赤だぜぇ、多分えらい事になってるょ」
ユカがサチに言うと、
「これは俺達の仕事じゃねえ、正規軍にまかせておけばいいのさ」
サチが店舗用什器のカタログを見ながらユカを見もせずに答える。
「日本だけじゃなく、世界中のコンピュ―タ―やヒュウマノイドが反乱を起こし、大変な事になってるそうだ」
と洋子(通称ドク)が言うと
「……ったく、ヒュウマノイドの分際で生意気だっつーの、こないだ、休暇の時、陣場町のノイド専門のホストクラブ行ったんだけどさぁ、あそこのタクの野郎も暴れてやがんのかな」
「生意気だ!今からいって、犯したあとで、脳天吹っ飛ばしてやる」
銃の点検をしながらそう言うカズミの表情は、あながち冗談でも無さそうだった。
「まったく……冗談じゃねえぜ、俺は後半月で契約満了で除隊だったのに、でく人形共がとち狂ったお陰で、除隊が半年伸びちまった。」
「今野軍曹は除隊したら花屋をやるのが夢だったんだよ」
アズサがアケミに小声で囁く
「プッ、ああの鬼軍曹が、は、花屋」
思わず吹き出しそうになる二人をサチはジロリと横目でにらんで
「おかしいか?」
とドスの利いた低い声で呟くと、二人は固まる。
「物件も、もう買ってあるんだ、キャッシュでな……人生設計が目茶苦茶だぜ」
サチは店舗内装用のカタログをビリビリと引きちぎった。
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