飛びたき者

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「…なかなかやるねぇ、お嬢さん」 目元を伝う血を拭い、男は再び刀を振るう。 ザンッ!! その攻撃を少女は避けたつもりであった。 しかし残念な事に刀は鎌鼬(カマイタチ)の如く、その風圧のみで彼女の首もとに傷を作っていた。 「あぁ…あ…」 一気に視界が狭まる。 足がガクガクと震え、もう立ってはいられなさそうだった。 ダンッ!! ついに少女は仰向けに倒れ、動けなくなった。
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