17才

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貴方が死んでもう62年が経ちますね。 私はもうこんなにお婆さんです。 私は一生懸命に探しましたが貴方より素晴らしい方など居ませんでした。 私ももうすぐ貴方の方へ行けます。 貴方は待ってますか。 こんなにお婆さんになってしまった私を見てがっかりしませんか。 17才で死んだ貴方には分からないと思うけど貴方のいない人生は私には長すぎます。 そう言うとお婆さんは彼との思い出の桜を見上げ彼が守りたかった笑顔で笑った。 あの時と何一つ変わらない笑顔のままで。
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