奇妙な二人暮し

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 翌日。 目を覚ますと、昨日の子供は僕の枕元で猫のように丸まって眠っていた。規則正しく上下する体の動きに合わせて背中の『羽』もさわさわと揺れていた。 僕は彼を起こさないように、そっとベットから降り、朝食の準備をするためにキッチンへ向かった。 『普通の人間』ではないらしい彼が、何を食べるのか判らなかったので、取り敢えずパンと目玉焼きとミルクというごく普通の食事を二人分用意した。 僕は、こんな異常な状態を全く不思議には思っていなかった。何故だかこうなるのが当たり前のような気がしていた。本当にそれこそ不思議なのだけれど…。
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