394人が本棚に入れています
本棚に追加
『――聖杯の基盤を作り出した!?』
聖杯の基盤という厄災を作り出し、この殺し合いを作り出した一族の子孫。
そして、こんな子供までも参加をするというのか。
『マスター、下がってください!』
俺が思考中に、脇から鉄の風が駆け抜ける。
その駆け抜けた先には
白い少女が立っていた
『まて!セイバー!』
しかし、そんな静止の言葉を聞かないセイバーが切りつける!…が
『■■■■■■―!』
灰色の巨人が叫び、その手に持つ岩塊で薙払う!
その行為はまるで剣を防ぐのではなく、邪魔者共々吹き飛ばす行為!
『―避けろ!
あれは避けられない。
あんなもの食らったら肉塊に―!そもそも肉片すら残るかすら疑わしい!
―セイバー!』
『―くっ!』
士郎の呼び声に助けられる。その一撃を避けるセイバー。が自体はそんなに甘くなく、巨人の岩塊は往復してセイバーに再び迫る!
目の前が真っ白になる
あれは今から呼びかけても遅すぎる。
セイバーはあのまま…
――我に神の加護を
セイバーの口から言葉が発せられる。
そしてそのまま
『――ハァァアア!』
そのまま片手を岩塊に掲げ
『――なっ!!!』
その驚きの声は誰から発せられたのだろうか
それは衛宮士郎自身であり
遠坂凛自身でもあり
ましてやアーチャー自身でもあり
――そしてバーサーカーのマスターからも発せられた驚愕の声であった。
何を隠そう。今、目の前で信じられない光景を見ているからだ。
信じられないことにセイバーは
素手で岩塊を防ぎきっていた!
その副作用により、周りに強い、逃がしきれなかった衝撃が、暴風となって吹き荒れる。
そして、セイバーの口から言葉が告げられる
"――我に大いなる慈悲を――"
そして真名を告げる
―ラ・ピュセル《慈悲深き神の導き》
その瞬間、セイバーに暴風とは別に強いエーテル風が覆われる。
『――フランスの英雄、聖女ジャンヌダルクか!』
―ジャンヌダルク。
それは、かつてフランスを勝利へと導いたと言われる少女。最後には悲劇の最後を遂げたと言われるあの―
『―セイバーが…ジャンヌダルク…』
正直、驚きを隠せない。あんな少女が…その…
小さな体で
激動の時代で戦っていたということに
最初のコメントを投稿しよう!