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『―バーサーカーの能力による
そしてセイバーは
力の底上げはこの程度ですか!』
そのまま力の限り
片手で持った黄金の剣で
灰色の巨人を切りつける!
そして、
『―?!狂いなさい!バーサーカ!!』
イリヤスフィールからその言葉がつむがれる!
『■―■―■■■■!』
セイバーにより塞がれた岩塊を引き離し、セイバーに向けて力任せに振るう!
そして黄金の剣と岩塊は合間もなく衝突し
まるで火薬に火を着けたかのような火花と暴風域を作り出す!
『―くっ!』
俺達三人はその風に耐え忍ぶ。
『―な、なんてデタラメな奴らなのよ!あの二人、まるで台風じゃないの!』
そして二合、三合四合と打ち合い続ける!二人とも止まる様子は一切なく、むしろ徐々に激しくなっていく!
明らかに互角に渡りあっている。
――だが、この違和感一体何なのだろうか
『…?遠坂!、何か様子がおかしい!』
『知ってるわよ!二人が異常なこ…!』
『―違う!セイバーの様子がおかしいんだ!』
『――え?』
そして三人はセイバーを凝視する。よく見れば、セイバーの顔が蒼白いそうだ。
『なんでよ!あんたのセイバーは攻勢にでてるのに!』
『気付いてないのか!セイバー本人の力のせいだ!あいつ、無理して使ってやがる!』
今のところ力は均衡を保っている。セイバーが剣を振るえば、巨人もそれに合わせて振るう。巨人が振るえばセイバーもそれに合わせて剣を振るう。
――が終りはそこまで近づいているようだ。セイバーの無理した力は限界が近い。
『おい、貴様はセイバーを救いだしたいか』
しかしその終りは、一人の英雄の男の言葉からがらりと変わる。
『―――え?』
遠坂のアーチャーがそんな事を言い出す。
『ちょ、ちょっと!アーチャー、何を勝手に…』』
『どうなんだ!時間がないぞ!』
そんなの決まってる。
『―セイバーを…救いだしたい』
『では、私が援護する。その隙に貴様の相方を引っ張ってこい』
そして
『―ああ、もう勝手にしなさい!』
と言いながら手をかざす。
『士郎!』
と遠坂から呼び掛けられる。
『ツケにしといてやるから、早く返しなさいよ!』
『―――ああ!』
そして三人は走りだした。
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