侵蝕され始める日常

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ここは甘えておくべきなのだろう。 『…わかった、護衛を頼む。セイバー』 …… … ――グスン 『―――へっ!』 突然、ヒクヒクと咽をたてるセイバー。正直困惑しまくる。どうすればいい! 『―遠さっ…』 と助けを求めようとするが (・∀・)ニヤニヤ いやまて。なんだその顔はすんごくむかつくんだが… …話をまとめると、だ、セイバーは断られると思っていたらしい。その理由は… 『あ、名前交換してない…』 そう、セイバーとは名前の交換をしていない。 確かに魔術士とって名前の交換など意味を為さない。 しかしこれは信頼関係を築きたいからではないのだろうか。 それを考えると… 未だに涙が止まらぬセイバー。それを士郎は… 『―ごめんな』 『――ぐすっ…え?』 驚きの声はセイバーからであった。 士郎はセイバーの頭に手を乗せ、わしわしと撫でる。 『そんな大事なこと、いくら大変だからと言って、ないがしろにしていいわけないよな…本当に…すまない』 『――あ』 わしわしと撫で続ける。 そして 『あ、あのマスター…』 『ん?』 『お、お名前は…』 『ああ、俺の名前は衛宮士郎、よろしくなセイバー』 『は、はい。よろしくお願いします、シロウさん。…あと…お願いがあるのですが…』 『なんだ?』 『その…もっと撫でてく…く…だ…さい』 『…ああ。お安いご用だ』 わしわし わしわし ……… …… … 『―あんたらいつまでやってんのよ』 『『ハッ!』』 と、こんなことになりながらも自己紹介は終わるのであった。
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