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アイツと言えばアイツなんだけれども……でも、名前を言うのはなんか癪なので、言いはしないし、思い出したくもない。
だから、あの、また何食わない顔で俺の部屋に訪れたら、ちょっとした愚痴と共に言い放ってやる──と心に決め、それから約束の時間から一時間過ぎている。
その時から、俺のそのちょっとした考えは強制的に凶悪さを増して、今や『名前とともに爪で顔の皮を剥ぐ』という惨殺計画にまで発達していた。
从#゚∀从(なんだよ…忘れてるわけじゃねぇよなぁ…)
ちらちらと、いつかかってくるかと携帯を見やるが、何時にまでたっても、その携帯に光が灯ることはなかった。
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