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夕暮れの街並み、長く伸びた影。
俺はその夕日に背を向け、影と向かいながら歩いてる。
いつもより・・・暗く、重い影。
『俺は・・・』
『俺は結局・・・人を傷つけることしか出来ない・・護ることが・・出来ない・・・。』
右手を強く握り締める。
~二日前~
『一護ぉ~!!』
・・・
『おぉ~い!!かわいいかわいい苺ちゃ~ん!!』
・・・・・
『......』
・・・ほ・・
急に体重が増える。
同時に、腰より上にさほど重くは無いが、ぬくもりをもった重みを感じる。
『こぉ~らぁ~!誰が無視していいなんて言ったの?』
その『温もりを持った重み』から声がする。
・・・完全に無視。
そのまま、おんぶの体勢で歩き出す。
『・・・まだ無視する気?・・・わかった・・・』
なにがだよ・・
『そっちがその気なら・・・私だって!』
『重み』が腕に力を入れる。
こいつ・・・このままずっとくっついてる気かよ・・・
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