~破~

3/4

108人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
『愛莉!俺の援護を頼む!』 言い終わると速攻で虚の懐に飛び込む。 しかし、そんなに甘くは無い。 爪で弾かれ反対の爪が容赦なく襲う。 その爪を刀でいなし、切り返す。 『ギャァァァ』 くそっ!浅い! 距離を開けるように跳び霊圧をためている。 くっ!デカイのが来る?! 防御の姿勢をとったその時・・・ 『きゃぁぁ!!』 後ろから悲鳴が聞こえる。 『愛莉!!』 羽のように宙に飛ぶ影・・・ 体が瞬時に反応していた。 愛莉の体を落下寸前に受け止めたその瞬間・・・ 高い霊圧の開放を感じたが・・遅かった。 衝撃が背中を襲う。 『くっ!』 やべぇ・・とにかく・・・愛莉を・・ 『い・・ちご・・う・・え・』 苦しそうな声で言う。 その声に反応して横に飛ぶ。 その場所に上から降ってくる大きな物体。 二体いがったのか・・・ このまま愛莉を抱えて戦っても勝ち目はねぇ・・かといって・・・ 『いち・・ご・・私は・・大・・じょうぶ・・』 『しゃべるな・・』 『ごめ・・んね・・ほん・・と』 『いいから・・・だまれ・・』 また後ろから襲い来る虚。 ぎりぎりかわしながら思考を巡らす。 しかし、収束させた霊圧が俺の腕を貫いた。 『がっ!』 その霊圧の反対側から・・・もう一体の虚が襲ってくる。 愛莉に覆いかぶさるようにして自分の体を犠牲にしようとした瞬間。 爆発音が鳴った。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

108人が本棚に入れています
本棚に追加