カラオケ

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新人バイト4人が入って1ヶ月が経った。 梅垣はまだ坂本の乙女心に気付かずにいた。 しかし池田と違い女性と話す事に抵抗のない梅垣はこの日のバイトを坂本に手伝ってもらっていた。 『悪いねぇ~オチビちゃん』 『私、自分の持ち場終わったんで気にしないで下さい。』 『しかし…』 梅垣は冷凍食品を出す坂本の手を見た。 『何ですか?』 『自分…手もミニマムやしやっぱ歳偽ってるやろ?』 『もー!』 坂本は照れながら怒った。 『まあその話はいいとして…』 ここで梅垣は話を切って真面目な顔になった。 『どうしたんですか?…いきなり』 『オチビちゃんに折入って頼みあるねんけど』 『頼み?…何ですか?』 『自分、池田って知ってるやろ?』 『はい。』 『アイツが加工の清水さんに惚れてるねんけど…』 『そうなんですか』 坂本はあまり興味を示さなかった。 『そこでオチビちゃんに頼みってのはな…』 『仲持ってとか言います?』 坂本は予想を口にした。 正解であった。 『その通りやねんけど…無理かな?』 『そう言われましても…清水さんとは接点ありませんし』 『無理か…』 梅垣は残念そうに呟いた。 『私…思うんですけど清水さんと仲良くしてる宮川さんに頼んでみて一緒に遊ぶとかセッティングしてもらえばどうですか?』 『宮川さん?』 梅垣にはピンと来ない名前であった。 『日用雑貨のバイトの人で私の大学の先輩なんです』 『へぇ~』 『もしよかったら宮川さんに話してみますけど』 『頼んでいいか?オチビちゃん』 『はい』 坂本はOKした。 そしてこの後途中から清水を含めて坂本、宮川の3人で、梅垣、池田ともう1人男を入れて、6人でカラオケに行く事が決まったのであった。
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