新入りパート1

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10時… 開店の時間になった。 梅垣の仕事はここまでである。 ちなみに松井は12時まで… それもあり梅垣は身長160体重65の小柄な小太り男と帰る為に2階にあるロッカーへと行った。 この小太りの男が池田である。 『池田、帰りにマクドでも寄って行く?』 着替えを終えた梅垣が池田に言った。 『そうやな…』 なぜか池田は急いで着替えソワソワしている。 『何か用あるなら別に付き合ってくれんでいいで』 池田の異変に気付いた梅垣は言った。 『べっ…別に何もないよ』 池田が更に慌てる。 『まあそれならいいけど…』 『早く行こうぜ』 池田はそう言うと更衣室のドアを開けた。 梅垣もいつものペースでそれに続く。すると… 『お疲れ様です』 どこかで聞いたような女の子の声… 清水であった。 『おっお疲れ様』 完全に動揺している池田が清水に挨拶をした。 この姿を見て梅垣は全てを悟った。 梅垣、池田の2人はマクドことマクドナルドに着いて、各自好きな物を注文してテーブルに座った。 池田はこの時もちろんいつもの池田に戻っていた。 しかしそんな彼に梅垣の魔の手が延びた。 『池田君(笑)』 梅垣はいやらしい顔でニヤニヤしている。 『何やねん!気持ち悪いな』 池田はその表情に警戒心を抱いた。 『自分…ああいうのが好み?』 『はぁ?』 池田は動揺した。 『今日入った清水ちゃんやろ?』 『清水ちゃん?』 池田は怪訝な顔をした。 『オレも今日松井に紹介されて名前くらいは知ってるぞ』 『名前知ってるのはどうでもいいねん「清水ちゃん」って何やねん』 『あかんか?』 梅垣の顔が更ににやける。 『オマエ何か勘違いしてない?』 『勘違いって?』 池田はどんどんどつぼに嵌っていき結局この日自分が清水を気にしている事を白状させられたのであった。
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