新入りパート2

3/4
前へ
/32ページ
次へ
さて新入りの気になる正体だが1人は梅垣達より1コ下の坂本友香という女の子で身長145でいかにも幼い見た目高校生、下手すると中学生という感じの子だった。 もう1人は鈴木さんという25歳の人妻さんであった。 そんな新入りでも独身の坂本に最初に声を掛けたのは…やはり松井であった。 『どーも!松井です』 声を掛けたのは開店後明日のワークスケジュールを見にバックに人だかりが出来ていた時であった。 『坂本です。よろしくお願いします。』 坂本はインテリ松井にも関わらず丁寧に挨拶をした。 『自分フリーターですか?』 『いえ、大学生です。』 『そうですか。大学行ってバイトとはえらいですな』 松井は見栄すいたお世辞を述べた。 『私バンドもやってるんで貸スタジオ代なんかも要るんでやってるんです』 『バンド!!』 松井はカン高い声を出した。 するとその声に気付いて梅垣、池田が近付いて来た。 『うるさい奴やな…』 そんな松井に声を掛けたのは梅垣であった。 『うるさいとは失礼な!』 『実際オマエの声響くねん』 『そうですか。そりゃどーもすんませんな』 松井のメガネがキラリと光った。 『それで?…何があってん?』 『その事ですわ』 松井はここで坂本に目線をやった。 ここで初めて梅垣、池田の2人は坂本に気付いた。 するとそれと同時に坂本がさきほど松井にしたように挨拶をした。 『へぇ~…君が新しく入った女の子やったんや…』 なぜか梅垣は残念そうに坂本につぶやいた。 『そうですけど…』 残念そうな梅垣に坂本は不思議そうに反応した。 『あっ!ゴメン!…想像と違って高校生やったからさ』 梅垣は本気でそう思ったので言った。 『私…これでも大学生なんですが…』 『えっ?ウソや~…春休みの短期バイトやろ?』 『違いますよ~』 この後も梅垣、坂本の2人は高校、大学のやりとりをしばらく続けた。 するとしばらくして… 『みんな~今から新人3人の歓迎会するからね』 朝バイトのボス的おばちゃん大島と言う人の声であった。 梅垣、池田の2人はとりたててこの後用事もないので参加。 松井はまだバイトの為不参加となった。 なぜか松井は残念そうな顔で見送っていたのであった。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加