第2章 ナルテイヤの森

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ナルテイヤの森の中にも、ちょっとした広場みたいな場所はある。そこは、テッドの小屋にほど近い場所にある、木に囲まれた広場である。 今そこに、2人の少年が向かい合って立っている。広場に吹く風が緊迫感をより一層高める。 「修業はうまくいきましたか?」 テッドが相変わらずの笑顔で聞いてきた。 「ああ、バッチリさ!」 デンタは元気に答えた。互いにコンディションは最高のようだ。 「でも、ホームグラウンドで負けるわけにはいかないので、本気でいかしてもらいますよ」 「望むところだ!」 しばらくの沈黙が流れた。 ザッ! デンタは一気にテッドに迫った。マウン村の山を駆け回っていたデンタにとっては森での戦いは不利ではなかった。 「サンダーッ!」 至近距離からの攻撃はテッドに見事クリーンヒットした。 「グッ…?」 本気とは言っておきながらも、3日前までは雷すら出せなかった相手ということがあってか、テッドは少し油断していた。 (これほどのスピードとは!) ウサギとカメの競争でテッドという名のウサギは少し寝てしまった。といったところだろう。 「サンダーッ!」 一発目がヒットして気がよくなったデンタは、さらに攻撃をしかけた。
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