第2章 ナルテイヤの森

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しかし、デンタの攻撃はまだまだ単調であった。 「葉旋風!」 突然、デンタの視界を大量の葉っぱが覆い、雷の軌道もズレた。 「うわっ!?」 「大葉旋風!」 さらに、その葉っぱが風にのりデンタを襲った。 「ぐあっ…あっ…ぐっ…」 「どうですか?自然の力は? まさか、葉っぱだからってバカにしてませんよね?」 「くそっ! サンダーッ!」 しかし、葉と風に遮られ、テッドまで届かない。 「無駄だよ。そんなんじゃ、自然に勝てないよ!」 「ちっ…どうすりゃいいんだ…」 そうこうしてる間にも風にのった葉がデンタを襲う。 「ぐっ…」 「もう諦めた方がいいよ。初めてのバトルにしたら最初の一撃はかなり良かったし、今なら僕のこのリーフ・ストーンの治癒術で君の怪我も完治できるからさ」 テッドが投降を求めてきた。しかし、デンタは 「まだだ…まだ諦めねぇぞ…」 (どうして…?) テッドが疑問に思ったその時、テッドの意識はリーフ・ストーンから少し離れた。瞬間的に風が少し弱くなったがテッドは気付かなかった。 (風が弱まった…? よし…) デンタはエレキ・ストーンに力を集中させた。 (チャンスは1度きり…修業の時のように、風に逆らわずに…) デンタは目を閉じ、力はエレキ・ストーンに集中させながら、意識は風に集中した。 ヒュウッ! (今だ!) 「サンダァーッ!」 「!?」 デンタのダメージを心配していたテッドはいきなり出てきた風にのった雷に対処できなかった。
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