エピローグ

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 安東杏は駄目な少女。けしておっちょこちょいな少女ではなかった。  彼女は小遣いを全てパチスロに賭け、生計までもをパチスロで裕福にしようとして時折失敗する。  俺はどんな少年だろうか?やはりおれも駄目な少年なのだろう。けしておっちょこちょいな少年ではないと言い切れた。  さて、そんな彼女と俺の関係は奇妙な関係。吸血鬼とハンターという世間一般には決して言えるような関係ではなかった。  全くもって意味がわからないだろ?なんせ俺にもよく解らないんだ。  彼女は満月になると牙をむく。俺はそれを止めるためにハンターとなり彼女と戦うのだ。  もしかすると死ぬかもしれない。いや、もしかしなくとも確実に死ぬ可能性は高い。  それでも俺は彼女と戦う。少なくとも俺には命を賭ける位の価値があると思ったんだ。  彼女と戦う事により、俺は陰ながら人類のヒーローとなる。俺が彼女と戦う事によって世界の均衡は保たれているんだ。  満月の夜、人類に牙を向く吸血鬼!立ち向かう俺!  窓から屋根へひらりと飛び移る吸血少女。  ビルからビルへ舞うように飛び去る吸血鬼の少女。  十字架と白木の杭を片手に歩道を走る俺。
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