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ショックだったのは、私が彼の誕生日にとバイト代をコツコツためて買ったクロノグラフの腕時計も、ある喧嘩で犠牲になった事だ。
自分に口応えする私が贈った腕時計など要らないと言うのだ。金網に時計を叩きつけ、時計は見事に割れた。
その時は、さすがに私も泣いた。
彼は自分がした事の酷さに気づき、私の髪を撫でながら、優しい声で
「ごめんね。じゃあ、もう一つ同じの買ってくれる?今度は大切にするから」
と言った。
私はまた、全く同じ時計をプレゼントした。
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