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2 夢オチのわけはなく
「ちくしょー、何がサンタクロース見習いだー!」
俺はそう叫んで布団から飛び起きた。
ああ、もう散々だ、入社が決まっていた会社は潰れるし、サンタクロース見習いだとかトナカイ見習いだとか言うガキ二人は落ちてくるし・・・。
あれ、ちょっと待て、『布団から飛び起きた』・・・?
ということはあれは全部夢だったのか? 会社が潰れたところから全部悪い夢だったのか?
「じゃあ早速会社に資料受け取りに行って・・・、スーツに着替えないと・・・、あ?」
俺は皺になったスーツを着ていた。
スーツを着たまま、寝ていた・・・。
まさか、そんな・・・。
「おっはよ」
ああ、悪夢は現実だったのだ。
水が流れる音がしたかと思うと、赤い服を着た例の少年がトイレから出てきた。
「おっさんあのまま気絶しちまったから保険証見てここまで運んどいたぜ」
自称サンタクロース見習いはそう言いながら手を洗う。
「ルド、いい加減起きろ」
「んー」
俺の隣で寝ていた自称トナカイ見習いが寝呆けた顔を出す。
「な・・・」
ああ、何から突っ込んだらいいだろう。そうだ、とにかくあれだ。
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