秘密の片想い

真美

真美はまったく引く気配もなくまるで私に見せつけるように恭ちゃんに体をくっつけてくる。

恭ちゃんはそれをかわそうと身を引くが

真美は背伸びをして恭ちゃんの耳元で囁いた。

｢あのこと言ってもいいの？｣

意味ありげに含み笑いをしチラリとまた私を盗み見た。

目が合う―。

合った瞬間、恭ちゃんに向けられていたものとはまったく違う

鋭く冷たい目で私を睨みつけてきた。

.