二人暮らし

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時刻は深夜1時をまわっている。 当然、犯罪者どもはネンネンネンねーの時間だ   悪い子ちゃん達なのに9時には就寝というシステム だが、時計というものが存在しないので、看守様の指示に従い それを信じるしかここではできない。 『もう みんな寝てっから、静かーにな』   コクリと首を動かし返事をして初牢屋へ入った。   薄明かりの中『もう一人』がモゾモゾ動いている。 ヤベエ…起こしてしまったか? 癖があるって言ってたからヤクザ?人殺し? 外国人? 色々な憶測が頭の中を縦横無尽に飛び交う。   チラリと見えた隙間から目が会う。 『よ……ヨロシクです』 軽く挨拶をして、寝つけないとわかっていたが布団に潜る俺。 布団クセー! なんだか漢クセー! マッチョにレイプされてる夢見んぞコレ!   たまらず顔だけだすと、先住人は布団から出て 膝を抱えて ウー……ハァー……と、溜め息だか 吐息だかを突いている。   見なかった事にしようかと目を瞑ると他の五感が冴えてウー ハァーうるさい。 もっとリズムよくウーハァーやってくれれば ウッ ハッ ジンギスカーン等とふざけてお近づきになれるものを……ウー ハァー……
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