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手錠!ロープ!と来ればドMな俺にしてみれば、次にくるのはムチかローソクなのだが、ここは警察
どんなにシリを振っても上目使いをしてもソレを頂戴する事はできないのだ。
デブ川部長は
チワワに扮した俺を鼻唄混じりに看守さんに引き渡した。
『豚一丁 入ります』
ラーメン屋の注文を取りにきた店員の如く看守さんは声を張り上げた。
ここが留置所じゃなかったら、間違いなくツッコンでいただろうが
悲しくもここは、留置所。
俺は間違いなく豚ヤロウなので、小さな声で
ブヒーと呟いた。
看守様は
塩辛のような生臭い息を
この卑しい豚であるワタクシにハフゥゥンと1つ下さり
『聞 こ え ね え よ』
と、有難い言葉を投げ掛けてくれたのです。
私はその言葉に呼応するかのように精一杯、大きな声で『ブヒー』と鳴きました。
『いい声で哭けるじゃないか』
そう誉めてくだすって、ワタクシは『八番』という番号を頂いたのです。
なんだ こりゃ
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