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そう、あまりに蒼空が永久の言葉に様々なリアクションを起こすため、永久はとっさにもっと蒼空と話したいと思ってしまった。永久と話す者は永久と目が合うとドギマギしてしまい、皆一様に下を向いてしまうのに蒼空は真正面から受け止めてくれた。
だから蒼空が、永久が記憶を失ったと思いこんでいるのを見て自分の記憶がないことにした。少しでも長く話したくて、嘘をついた。
蒼空はすぐ永久の話しを真に受け、自分の部屋に永久を置いてくれた。
話を聞くと、両親はすでに亡く以来1人暮らしで定時制に通っているとの事。
バイトを掛け持ちして母親の入院費の借金を少しずつ返している事。料理や家事は得意で自分の事は何でもこなし、曲がったことが大嫌いで、ズバズバ人に言うくせに他人の話しはすぐ信用してしまう。そして、夜になると時折うなされている事。
蒼空と生活を共にする度に新たな一面を発見し、ますます目が離せなくなっていく。
(なんだろな、この感じ…蒼空はコロコロ感情が変わるから見てて飽きないし、時たま見せる心細さそうな、でも何かを諦めてしまっている仕草を見ると、抱きしめてしまいたくなる。)
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