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神崎:「ゼィ、ゼィ。」
重りを外し、全力で一と練習する神崎。
最後に大会で自分が見た篠原と映像の篠原。
その違いに1番驚いたのは神崎だった。
同じタイプ同士、新人戦で死闘を繰り広げたときの篠原はもういない。
ライバルに明らかな差をつけられたのだった。
神崎:「チィッ!!」
――何が違った?
新人戦ではわずかだが俺が勝ってた。
ウィンターカップでは戦えなかったが、差がつく程の成長はしていなかった。
何が違って、こんな差が!
いろんな考えが神崎の頭の中で、ぐるぐる、ぐるぐる回る。
その時。
パァァァァン!!
一のバーストが突き刺さる。
神崎:「くっ!」
左に跳ね上がった球に神速歩法で反応するも、二回目のバウンドが早かった。
練習に集中していない神崎を見てネットに近づいた。
一:「いらねぇこと考えてんだろ!?
どうして?
何で?
そんなのてめぇだけが思ってることじゃねぇ!!」
一の怒鳴り声にメンバー全員が視線を向けた。
一:「1から、やり直そう。強くなるしかない。
どうしてとか何でとか、そんなこと考える暇なんてないんだよ!」
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