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市街地へ到着し、戦車の支援の中全員が下車する。
「急げ!走れ走れ!」
そう叫び、桜庭三尉も銃を撃ちながら前進する。すると隣にいた隊員が撃たれ、倒れた。撃たれた隊員は賭けを持ち出した隊員だった。隊員は息はしてるがすでに瀕死状態だった。
「・・桜庭三尉・・俺死にたくない・・・」
「バカ。喋んな!しっかりしろよ中村!焼肉食べに行くんだろ?」
「へへ・・そうですね・・今死ぬ訳には・・・」
そういいかけて中村は一度咳き込み、吐血した。周りの隊員達は攻撃を続けている。
「桜庭三尉・・胸ポケットから封筒・・・とって下さい。それ手紙とか・・入ってるんで日本帰ったら・・・痛てて・・三尉から俺の彼女に渡して貰えませんか?」
「あぁ、分かったからもう喋んなって!!」
「すんません。後は・・頼みます・・」
そう言って中村は力なく目を閉じた。
「ちっくしょー!!」
そう叫び、桜庭は89式小銃を乱射して敵をなぎはらって行った。すると機関銃弾が近くで跳弾した。どうやら敵は前方の建物に籠城してるらしい。桜庭は無線連絡を入れた。
「敵は建物に立て篭ってる!突入するから応援を寄越してくれ!」
桜庭の鋭い視線の先には問題の建物がそびえたっていた・・・・
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