奇襲

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警視庁特別捜査科の佐藤義朗は東京新宿駅へ急いでいた。すでに定年間近の佐藤だったが立て続けに起きたテロにより捜査にかりだされた。現場に到着し、まだ遺体の揚収の終わっていない現場を調べる。 「酷いな・・・」 付近には老人、子供の遺体もあった。佐藤は周りの警察官へ指示をだした 「いいか、このような事件のあとには必ず犯人は戻ってくる。付近を警戒し不審人物を洗いざらいに職質をかけろ!」 「了解。」 そう指示すると佐藤自身も後輩の福井と共に駅構外へ飛び出す。外は野次馬や警察関係者などでパニック状態だった。 「先輩こんなに人がいるのでは・・・」 「訓練通りやればなんとかなる。福井、カメラ出せ、野次馬を全て写真に残すんだ。」 「了解です。」 その時佐藤の携帯電話がなった。相手は同僚の中須からだった 「駅東口のコンビニ付近に新聞を広げた明らかに怪しい奴がいる。応援を頼む。」 「分かった、すぐに向かう。」 発見した男は路上で新聞を広げた明らかに怪しい人物であった。恐らくは古い教育を受けた工作員であろう。刑事5人がかりで人物を包囲する。佐藤が指示をだした。 「俺が二回咳き込むそれが合図だ。」 徐々に距離を詰め佐藤が二回咳をした。5人が一斉に男の周囲を取り囲み中須が警察手帳を取り出した。 「取り込み中失礼。警察の者で・・・」 いきなり男が警官の一人を突き飛ばし逃亡を計った。すかさず佐藤と福井で前面を遮断し地面へつき倒す。 「公務執行妨害で逮捕だ。」 佐藤はそう言うと男に手錠をかけた。取り調べによると男の名はイ・ミンチョン。特別捜査科の資料によると北朝鮮籍の工作員であった・・・
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