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自分の生まれ育った村は何も無く人間味が温かいだけの典型的な田舎だった。
私の家は父母共に農業を営んで生活し、いつも泥だらけで帰って来ると母は
「あぁ~今日も怖かったぁ!」
と常に言っていた。「怖い」とは方言で「疲れた」と言う意味なのだが幼い私は母に
「お化けがでたの?」
と聞いていた。
母はそれに問いに対し
「怖かったよ~畑はお化けがイッパイでるよ~」
と言いながら手を顔の前に出しお化けのマネをした。
その時の泥だらけだが汗で光った母の笑顔が今も頭から離れない…
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