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「あっお父さんだけど、家に居なくてゴメンな!お母さんが明け方に具合悪くなって、今病院に来てるんだわ。」
驚いたが、冷静さを装って父に聞いてみた
「お母さんは…?」
「大丈夫だ!それで今から荷物取りに帰るから待ってなさい、学校には休む様に言ってあるから。」
「分かったよ」
と答えて受話器を置いてから父が来るまでの時間が凄く長かったのを今でも覚えている…
父と母の荷物を用意している時に、
朝方急に母の具合が悪くなり緊急入院する事になった事を聞いた。
車で病院に向かう間は頭の中は
「お母さんお母さんお母さん…」
と言う言葉が只鳴り響き、眺める空には母の元気な顔が浮かんでいた
父は一言も話さず
父も考え事をしている様で父からも話掛けられる事は無かった。
待つのは一時間が半日にも長く感じられたが、向かう時は一瞬の様に早く感じ、なんて顔で母に会えば良いか心の準備が出来ないまま車は母の待つ病院の駐車場にユックリと停車した。
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