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「これで、ぎょおさん幽霊を救ってやれるってな」
「幽霊を、救う・・・?」
「何で自分が死んだんかも分からんで、誰も自分に気づいてくれんで、ずーっと一人で寂しい思いしとるんやで。せやからわいは、話相手になって成仏させてやっとる」
「ああ・・・」
「例えばあの木の所におった男な、お袋さんの墓参りに行く最中車に跳ねられたらしいねん。せやからわいが代わりに花供えに行っといたる言うたら嬉しそうに成仏しよったで」
「・・・」
「みんな三条君の写真に気付いてほしいって想いをこめとるんや」
「・・・」
そういえば、あの写真の顔は、何かを訴えかけるような目をしていなかったか・・・?
「あ・・・」
「どないしたん?」
「すみません、俺先に帰ります!」
俺はアパートに走った。
あの写真も、頼まないと!
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