花火、思い出の場所

6/19
前へ
/526ページ
次へ
「僕はもう待ちきれないよ、早く始めよう!」 杏里さんがビニール袋の中から花火を取り出し開け始めた。 ビニール袋の中を確認すると五袋くらいの花火があった。 「こんなにあるんですか?」 「そうよ、知り合いが多すぎて困っちゃうとか言ってたから勢いで貰っちゃったの」 多すぎって、そう思うなら初めからこんなに用意するなよ。 その後杏里さんは素晴らしいスピードでろうそくを一本出して地面に立てた。 マッチを擦ってろうそくに点火。 「うふふ、ふふふ」 ノーマル花火を炎の中に入れた。そして……… 「ファイアー!」 花火は鮮やかな緑色を吹き出しながら燃え始めた。とても綺麗だ。 「にゃはは、花火だ花火だ!」 さっきから杏里さんの行動や言動がおかしくなってきてる気がするんですけど。
/526ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21717人が本棚に入れています
本棚に追加