花火、思い出の場所

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俺達はここに花火をしに来ている。そして袋の中身を確認した時に俺は見た。 長くてちょっと危険そうなアレを。 俺自身それを放ったことはないけどよく悪友がそれを打ちまくっていた覚えがある。 人に向けて打つほど危険な行為はない。 そう、ロケット花火。 常識的に考えてこれが当たったらヤバイでしょ? 俺は身の危険を瞬間的に察知して、横へ飛んだ。ロケット花火は俺の横を通過して空に舞い、 パァン と音を立てて散った。 「おぉ、綺麗だなぁ」 俺のことを忘れているかのように呑気に眺めている。 「杏里さん、危ないじゃないですか!」 「あれ? 僕何か悪いことをしたかな?」 首を傾げていかにもとぼけてそうな様子。………くっ。 「してませんけど、次からは気を付けてくださいね」 「はぁい」 チクショー、あのかわいらしさには勝てねぇよ。
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