花火、思い出の場所

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『よーい、スタート!』 紫音の叫び声で戦いが始まった。俺は岩場に隠れて様子を伺う。 『お姉ちゃんくらえっ!』 『え? 僕から?』 紫音は勢いよく杏里さんの所へ向かい水鉄砲を連射。杏里さんも対抗して撃つ。 しかし力の差は歴然。動きが素早い紫音の方が圧倒的に有利で……… 『きゃっ! 冷たぁい』 『わっはっは、お姉ちゃん撃破』 あっという間に紫音が勝利してしまった。 『さぁて、裕ちゃんはどこかなぁ?』 杏里さんがやられてしまった以上俺に勝ち目はないと踏んだ俺は息を殺して隠れ通すことにした。 が、 『裕ちゃんみぃつけた』 怪しく微笑むその笑顔はまるで地獄への手招きのよう。 さっきまでいなかったのに急に目の前に現れた。 そして杏里さん戦では持っていなかったものを俺に向けている。 ………バズーカ。
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