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帰り道、俺達は三人揃って帰宅していた。
『ほら紫音、裕君に謝りなさい』
『むぅ、ごめんね裕ちゃん』
『大丈夫だよ紫音ちゃん』
杏里さんの仲介によって俺と紫音は仲直りらしきものをした。
まぁ毎日のことだから別に謝らないでも良かったのに。
『今日は裕君が来てくれて楽しかったよ、ありがとうね』
杏里さんはこれ以上ない笑顔でこちらを向いてきた。
『うんっ、僕も杏里ちゃんと遊べてすっごく楽しかったよ』
俺も負けじと最大の笑顔を見せる。
『裕ちゃん、あたしもあたしも』
『あ、うん。紫音ちゃんとも楽しかったよ………』
『なんでそんなに寂しく言うのー!?』
杏里さんの顔がほんのり赤く染まっていたのをよく覚えている。
あの頃は本当に無邪気だったなぁ。
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