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俺は奇跡的に冷凍庫の中にあったス○カバーを部屋で頬張っていた。
暑くてしょうがないこの気温の中、アイスはまさに天の恵みだった。
そこへ家のインターホンが鳴る。部屋から出たくないのに。
母さんは家にいないため俺が出なければならない。俺はドアを開けた。
「やっほー裕君」
杏里さんだった。右手に鞄を提げている。
どこかに行くのかな?
「俺に用事ですか?」
「うん、一緒に海に行こうと思ってね」
海か。この気温なら行ってもいいかもしれない。
「………って二人ですか!?」
「そうだよ。紫音はずっと寝てるし僕だけだよ」
杏里さんは笑顔を絶やさない。しかしこれは………その、
「俺なんかでいいんですか?」
「いいから誘ってるの。早く準備準備」
世間一般で言うデート? 俺にそんな度胸はないんだが。
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