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そして現在に至るわけだ。澪は泳ぐ様子が全くない。
「澪、ここには泳ぐために来たんだろ? 行って来たらどうだ?」
「なんだかなぁ、下僕が泳げば一緒に泳いでやらなくもないけど………」
「はっきり言えよ、聞こえないだろ?」
「うっ、うるさいうるさい!」
こら、砂をかけてくるな。汗で体に吸い付いてしまうだろうが。
「琉李子さんは今日何してるの?」
「お姉なら勉強だ。あれでもかなり成績が悪いからな、補講というものらしい」
琉李子さんって頭悪かったんだ。意外だな、てっきり知性ある人だと思ってた。
「なぁ、ジャンケンしないか?」
………は?
「いきなりジャンケンとかどうしたんだ?」
「喉が渇いた。だからジャンケンでジュース係を決めようじゃないか」
「………乗った」
俺は澪をパシらせるために必ず勝つ。
「「じゃーんけーん―――」」
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