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澪は一人で泳げないことがよーく分かったので、深くないなるべく浅い場所で澪の手を引っ張って進むことにした。
「ぜ、絶対離すんじゃないぞ!」
「離さないから。早くバタ足をしな」
ゆっくりとバタ足を始める。かなり強くしてるのか先ほどとは違い水が散り乱れている。
水の中に顔を浸けることができないのか、俺をじっと見ながら泳いでいる。
「顔浸けないと泳げないんだけどさ」
「いいんだ、私は顔を上げたまま泳ぐコツを編み出す」
なんのこっちゃ。まあ澪が泳げればそれでいいか。
「バタ足をすればいいんだね、うりゃー」
横では杏里さんが必死にバタ足をしている。なぜ全然進んでないんだろう。
このやりとりを結構繰り返した。進歩してればいいけど。
「おい、休もう」
「分かったよ」
澪を連れて一旦浜へ戻った。
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