夏休み、海で一緒に

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「にゃはははは、沖に進出だー!」 杏里さんはひたすらバタ足でそこら辺を泳ぎ回っている。 沖に行くのか。溺れなかったらいいけど。 「なぁ、話があるんだ」 「どうした、澪?」 一直線に俺を見る。何か決意があるような目だ。 「たこ焼き、食べたくないか?」 「………はぁ?」 たこ焼きだと? 「いいだろ、たこ焼き大好きなんだ」 そこまで本気で言われても。なんて返したらいいのやら。 「それで? またジャンケンしようとか言うんじゃないだろうな?」 「ジャンケンしよう」 この女……… 「ジャンケンしなくてもいいんだぞ。お前が買ってきてくれれば半分だけくれてやるよ」 「パシリはごめんだ、三度目の正直、次は勝たせてもらうぜ」 「ふっ、どうだか」 こんなクソガキにこれ以上ナメられるわけにはいかん。勝たねば。
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