夏休み、海で一緒に

26/31
前へ
/526ページ
次へ
三度目の正直、俺はこの言葉を信じてこの戦いに望んだ。 後悔はしていない、全力で戦ったんだから。 「たこ焼き楽しみぃ」 「………行ってくる」 やはり負けた。勝てない、二度あることは三度ある、か。 澪は飲んだり食ったりしてばっかだ。海での楽しみ方を余裕で間違えてるようだ。 十人十色か、楽しみ方は人それぞれってことか。 澪はああ見えて放っておけないと言おうか、野放しにしてたら何かを起こしそうで怖い。 「澪、買って………」 場所に戻ると澪は一点を集中して見ていた。 「なあ、あれって杏里お姉さまじゃないのか?」 「あれ? どれだよ?」 澪が指を差した先、そこにはかなり遠くの位置で暴れているように見える杏里さんの姿を確認できた。
/526ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21717人が本棚に入れています
本棚に追加