夏休み、海で一緒に

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この人達の食欲には脱帽だ。全然遠慮をしない。 「ラーメン大盛りで」 「僕もカレー大盛りお願いします」 なぜそんなにウキウキ気分なんだ? 俺は全く楽しくない。 「裕君はどうする?」 「あっ、俺はいいです、腹減ってないですから」 気が落ちると食欲も無くなるってもんだろ。澪も自由奔放な奴だ。 それでも杏里さんが助かってよかった。何かあったら大変だった。 杏里さんは紫音のお姉さんでもあり俺のお姉さんでもある。複雑だが俺の中ではそうなっている。 いつもお世話になっていた。昔も、そして今も。 杏里さんを守っていくのは俺だけだから。 「お前、さっきからニヤニヤしてて気持ち悪いぞ? 何を企んでるんだ?」 「裕君、このカレー食べる? あーん」 恥じらいのひとつくらい持ってほしいものだ。
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