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「ここになるわ」
「うわぁ、こんなに広い部屋を使わせてもらっていいんですか?」
「杏里ちゃんなら大歓迎よ」
俺の家の客室はなぜこうも広いのか? 俺の部屋よりも十分大きい。
無駄な物が一切無いというのが理由のひとつ。俺も二階がよかったからあえてこの場所を選択しなかった。
「布団が必要ね。裕大、アンタの部屋の隣に布団があるでしょ? 持って来なさい」
「ラジャー」
予備の布団か。忘れてたけど置いてあるんだった。
後ろから何者かが近付いてくる感覚を覚えた。
「杏里さん、あそこでゆっくりしてていいですよ?」
「泊まらせてもらうんだもん、ちょっとくらいは僕に手伝わせてよ」
こう見えて杏里さんはちゃんとしている。まさに大人の見本。
心はまだまだ子供だけどね。
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