21717人が本棚に入れています
本棚に追加
二人は台所へ向かったため、虚しく俺は一人取り残されてしまった。
孤独に生きる少年、城石裕大。料理の話に着いて行けるわけがないし手伝おうにも足手まといになるのが見え見えだ。
実力のない者は潔く戦場からおさらばするのが最良の手だ。
よって俺は自分の場所、一番落ち着くことの出来る自室のベッドの上で横になっている。
晩飯に関しては多分問題はないだろう。杏里さんが作るのだから。
以前お邪魔した時のカレーは絶品だった。あれ以上のものはきっと拝めない。
母さんが何をしでかすかが不安なところ。
確か餃子の中に大量のわさびが入ってたこともあった。あの時は久しぶりにマジギレしたわけだ。
俺に対する母さんのいじめは半端ない。息子を生かそうと思ってるのか?
何もない天井をじっと見ながらふと考える俺であった。
最初のコメントを投稿しよう!