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大量の水蒸気が立ち込める風呂場でゆっくりと湯船につかる。
お湯の絶妙な温度が体を芯から暖めてくれて汗を流す。一日の疲れが一気に吹っ飛んでしまう。
このお湯に杏里さんが入っていたと思うと変な意識をしてしまう。
昔は一緒に風呂に入ってたような覚えもあるけど今は違う。俺も杏里さんもすっかり大人だ。
でも杏里さんの中身は全く変わってないように思われる。俺といることを楽しんでるみたいだ。
俺も楽しいけど男と女。どうしても心の中にあるモヤモヤが消えない。
もしかしたらこんなに変に意識するのは俺だけで、杏里さんは特別に考えていないかもしれない。
それなら今まで通り普通に接していけばいいのではないだろうか?
きっとそうだ、それしかない。
いつまでも変に考えないでいつも通りだ。そう、いつも通り。
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