衝撃、杏里のお泊まり

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杏里さんが急に黙りこくってしまったので仕方なく漫画を読むことにした。 ちなみに俺はジャンプよりサンデー派だ。異論は認めない。 俺は今、某借金執事の日常を描いている漫画を読んでいる。 これを公共の施設で読むのはやめた方がいい。これほどまでに笑える漫画は今までにめぐりあったことがないからだ。 電車などで携帯を見てる人が急に笑い出したら他人から白い目で見られてしまう。こういったところだ。 しかし杏里さんが黙った理由が気になる。顔を覗きこんでみた。 幸せそうな崩れた表情に柔らかな寝息。とてもかわいらしい顔で眠っていた。 しかしここで寝られては俺が困ってしまう。 「杏里さん、ちょっといいですか?」 「………ふにゃ?」 目を擦りながらまるで子猫のようにゆっくりと反応した。 なんだか起こしてしまって申し訳ない。
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