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「眠たいですか?」
「うみゅ、眠ぅい」
言葉の直後に大きな欠伸をした。
「もうそこで寝ますか? なんなら俺は下で寝ますけど」
「それは悪いよぉ、僕が下に降りるぅ」
寝惚けているのだろう、よちよちと歩きながら部屋を後にしていった。
大丈夫か? 階段で落ちてしまったりしないだろうか?
時刻は十一時。外は吸い込まれてしまいそうな闇に包まれており、昆虫が美しい音楽を奏でる。
本当ならもう少し起きておくところだが今日は寝よう。なんだかすぐに夢の中に落ちることが出来そうだ。
ベッドに横になるとこれはまた素晴らしい匂い。杏里さんがいたため布団に匂いが吸収されたらしい。
こう考えると頭がクラクラしてしまう。あまりの衝撃に俺自身が興奮するというわけだ。
俺もつくづく変態だな。
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