蒼天の彼方へ

衝撃、杏里のお泊まり

今までもよくここまで冷房無しで夏を乗り切ってきたなと思う。考えれば暑すぎだ。

一方杏里さんはぐっすりモード。反対を向いてるのは変わらず、表情は見えない。

それにしても杏里さんの質問。適当に返してしまったけど少し思うことがある。

『ドキドキするんですよ』 この言葉に少し引っ掛かった。

どういうわけか知らないが杏里さんとこう二人きりだと変に意識してしまってドキドキする。

どうしたものか紫音や琉李子さんでは感じない。

俺の適当な答えが正解ならばもしかして俺は杏里さんを？

………まさかね。杏里さんは俺を『友達』として見てくれてるに違いない。

あまり深く考えなくてもいい。俺の勝手な思い込みにすぎない。

杏里さんはいつ家に帰るんだろう？ 多少気になるが。

でも今は寝るだけだ。さっさと寝てしまおう。