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「まぁいいや、入って入って」
琉李子さんに吸い込まれるかのように俺はお邪魔させてもらった。
廊下や周りの真っ白な壁も新築そのものだ。俺の家とは次元が違うくらいだ。
「少年はここに座って休んでてくれ、杏里はちょっと着いてきてよ」
「用事ってなぁに?」
俺が連れてこられた場所はリビング、三人くらい並んで座れそうな大きなソファーに案内された。
杏里さんは琉李子さんの後を追ってどこかに行ってしまった。ここに一人取り残された俺。
ちょっぴり寂しい感じがする。可哀想な男だよな、俺って。
花瓶に入った綺麗な花、毎日掃除されているように整理整頓がなっており、女の子らしいぬいぐるみがちらほら置いてある。
ああ見えても琉李子さんも女の子ってことだ。男の子っぽい所も少しはあるけど。
そういえばここにはもう一人女がいたっけ。
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