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ここ何年も澪子と過ごしていると、いつもの変わらない表情から何を伝えたいかが手に取るように分かる。
あの瞳は、おそらく……
『リョウ君、澪子を部屋に入れてもいいよね?』
『あ、うん。断るわけないでしょ』
私は澪子が顔を覗かせている襖を開けた。すると澪子はすたすたと歩き出してリョウ君の前に立ちはだかった。
『澪子ちゃん?』
『……』
リョウ君は突然の澪子の行動に驚いている。澪子の方は座っているリョウ君を見下ろすような位置。
私には澪子の考えてることが分かる。
これは多分リョウ君に興味を示している。澪子なりのスキンシップというやつだ。
滅多に笑わない少し変わった女の子。初対面の人にとってここまで対応に困る人はそうそういないだろう。
リョウ君も例外ではない。
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