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『澪子ちゃん、寝ちゃった』
『あらら』
近寄ればソファに横になって夢の中。なんて失礼な妹なんだろう。
澪子は軽いから私でも十分運べる。ここで寝せるより自室の方がいいということで澪子の部屋のベッドに寝かせた。
『さてと、そろそろご飯かな?』
時計はすでに午後六時を回っていた。夏のため、まだ日は落ちていない。
『ご飯なら仕方ないね。またね、リョウ君』
『琉李子ちゃん、毎日来るからね』
『毎日?』
私は首を傾げた。
『うん。まだ澪子ちゃんと完全に仲良くなったわけじゃないし。あの子の笑顔がもっと見たいんだ』
真っ白な歯をこぼした。とても魅力的な笑みだった。
『分かった。それじゃ明日もよろしくね』
『オッケー。バイバイ、琉李子ちゃん』
手を振ってお別れをした。毎日来てくれるとは嬉しい。
私も澪子の笑顔が見たい。
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