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私達三人はこの夏休み、とても充実した日々を過ごした。かけがえのないものとなった。
しかしその楽しい日々も終わりを告げる。さらにその終わりは悲しいものになる。
それは夏休みが終了に近付いていく時だった。
『こんにちは、琉李子ちゃん』
『リョウ君!』
私はぱたぱたと玄関へ向かう。この日もリョウ君はいつもと変わらない笑顔でやってきた。
『あれ、澪子ちゃんは?』
『澪子は少し用事があってお出掛けしてるの』
多分靴を確認して判断したんだと思う。澪子の靴が今はないから。
『それじゃ先にお邪魔させてもらっておくよ』
『うん、どうぞどうぞ』
リョウ君は改まって家に入った。私はこの時は案内係だ。
それにしても澪子遅いな。
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